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体験談


今回はニュージーランド(以下NZ)の動物介護施設で現地人に混じってボランティア活動をする日本人です。
NZでは7割の人が犬や猫など何らかの動物を飼っており家族同様に扱うお国柄です。飼われる動物たちにとって天国のような国です。犬については全国で40万頭が一般家庭で飼われています。NZの総人口は400万人ですから実に10人に一人は犬を飼っている事になります。その反面、捨てられてしまう動物達がたくさんいるのもまた現状です。動物介護団体は捨てられる犬や猫を保護、必要であれば治療し、新しい飼い主に貰われるまでの一連の活動をしています。日本でいう所の保健所のような施設ですが、日本のように暗いイメージはなく、働くスタッフも明るく、また動物見たさに施設への訪問者も多いのです。


動物ボランティアをはじめたきっかけ
「学生の頃は獣医になりたかったのですが、数学が苦手でやむなく断念(笑)。その後も動物に関わる仕事をしたいという切実な思いはあったのですが、とりあえずは貿易関係の会社に入りました。しかし、どんな形でもいいので動物に携わりたいという思いは強く、また捨てられたり傷ついた動物達を目にするたびに何か自分に出来ないかと常に考えていました。日本にある留学会社のパンフレットでNZはボランティア活動が盛んで介護施設も充実していることを知り、是非NZで恵まれない動物達の役に立ちたいと思い参加することにしました。

ボランティアの仕事内容
「私は現地の動物保護施設で主に猫の担当しています。当施設には猫は猫でもたくさんの部屋(一般公開用の部屋、病気の猫の病室、検査のための部屋など)があります。担当する場所はその日によって異なるため、受付に置かれている“ボランティア従事者リスト”で自分の名前のある場所を確認し、サインしてから指示された部屋に向かいます。朝一番で掃除を始める際、オリの中の汚れと悪臭はとてもひどく慣れるまでが大変でした。また猫は犬のように散歩をする事もないので、1日中閉じこまれっぱなしの状態が続きます。ストレスがたまっている猫たちは、私が掃除を始めるためにオリを開けた途端よく脱走を試みます。子猫はまだ動きが鈍いのですぐ捕まえられるのですが、大人の猫はすばやくて一瞬のうちに陰に隠れてしまうため捕まえるのに一苦労です。逃げようとするのを止めると暴れ出したり、うなり声を上げて威嚇する猫もいるので、掃除中も猫たちをあまり刺激しないように気を使わないといけないのが大変です。しかし、たいがいの猫は人なつっこくおとなしいので、構ってほしくてオリから顔や手を出してアピールして来ます。ちょっと構ってあげると喜んで顔をなすり付けてくる子もいてこっちも幸せな気分になります。親猫と子猫たちが一緒にオリの中で寝ている姿などはとてもほほえましい限りです。

私は午前中のみボランティア活動をしていますが、思っていた以上に仕事内容はハードです。
一連の作業内容としては
@ 猫の部屋の床を掃き、洗剤で洗い流す。
A 猫たちのオリの中をきれいに洗い、その後磨く。
B 猫のえさ入れ、トイレ用のトレーを洗う。(干して乾いたら、また元通りにセッティングし直す。)
C えさはキャットフードとツナ缶を砕いてから添える。

ある程度長く続けていると10時からの休憩時間が待ち遠しくなったりします(笑)。」

「施設内ではここで飼われている犬・猫・ウサギがしょっちゅう廊下やテラスを歩き回っていてとても愛くるしい光景を見ることができます。また、ボランティア施設のすぐ隣りに牧場があり馬やヒツジやロバが飼われているので、よく仕事が終わった後に牧場に行って動物を見ながらのんびりくつろいだりしています。」

「当ボランティア先ではスタッフ以外にもボランティアワーカーが多く活躍していて、そのほとんどが現地の人です。毎日参加している人は割と少ないようで、週に数日間のみ、時間の使える数時間だけの参加という人もいらっしゃいます。そのため、日によって一緒の職場で働く人は異なり、同じ職場で一度仲良くなった人と再び会うことが少ないのが少し残念ですが、まだ始めて3週間なのでそういう機会も少ないのかもしれません。」


英語でボランティア活動する事に関して
「休憩時間やランチタイムの時間にはラウンジで紅茶・コーヒーが自由に飲むことができます。そこはスタッフ全員の憩いの場で、ここで働いている色々な人々と交流を持つチャンスがあります。当初、現地の人に話しかけるのは勇気がいりましたが、ボランティアとして自分が携わっている内容や動物に関しての全員共通の話題を出すと、みんな動物好きだからでしょうか、話の糸口がつかみ易いですね。私もすべての英語が理解できるわけではないので、同じテーブルの人たちがおしゃべりしていると、話の聞き取れた部分だけ質問したり反応したりして話の輪の中に入る努力をしています。」

感想&今後について
「猫の世話をしていると、外に出たくてオリをかじろうとしたり、悲しそうな声をあげる猫がいても、自由に動き回らせてあげたり、散歩に連れて行くなどしてあげられない事にいつもジレンマを感じています。里親が見つかって晴れて自由になれる犬や猫などもいますが、そうでない子たちもたくさんいるので、飼えなくなったからと言って安易に施設に引き取ってもらうことは出来る限りして欲しくありません。責任を持ち最後まで育ててもらいたいものです。それが恵まれない動物達を少しでも減らすことになると思います。このボランティア活動終了後も直接動物に関わる仕事をするわけではないですが、何か自分に出来る形で動物達と関わりを持ち続けていきたいと考えています。」


【ボランティア体験記】
スタッフ 横山 琢志
ここで私が午前中のボランティアでやってきた事をご紹介致します。
8:30 ボランティアコーディネーターと対面。ボランティア帳にサイインイン。
その後9時すぎまでコーヒーを飲みながら他愛もない話しをしました。
9時頃 私の担当の犬小屋に行き、オリの掃除。
・まず職員がオリの奥に犬を移動し、ゲートを閉めます。
・職員がホースで糞などを洗い流します。
・その後に自分が水引を使って水を引きます。(地面がツルツルのコンクリートなので犬が転んでしまうのを防ぐため)
・職員と一緒に洗剤を(漂白剤?)取りに行き、別のオリの地面、壁などをデッキブラシで掃除をする。同時にWater bowl, Bedも洗う。また水引き。
・全てが終了した後に奥に移動された犬をオリの中に開放する。
10時半頃 休憩
11時頃 11:30頃からエサをあげるので、その準備をする。(ドライフードとペースト状の物を混ぜた物)これは私以外のボランティアがやりました。
子犬たちにはドライフードをあげるのですが、同じオリにいる犬の数により変化。(3匹いれば3つかみ程度。少し大きければ、またひとつかみあげる)
その後は12時ごろまで敷地内で犬の散歩
午前中の仕事はココまで

持ち物 ・ゴムでできたオーバーオールと長靴は貸してもらえるので、特別な物は要りません。
・汚れても良い長袖のシャツ。
(指定ではないが、イヌが飛びついてきて引っ掻かれるのを防ぐため)

総括
オリの掃除は思っていたより重労働でした。今回は午前中で主にイヌの担当でしたが、他にもネコやウサギもいます。
英語の方も、スタッフは外国人に慣れており、ゆっくりと簡単な言葉で説明してくれます。

表向きは入りやすそうでも、やはり保健所。午後には毎日といっても良いほど、動物が安楽死させられており、その後は業者が取りに来るまで冷凍庫に保管されます。ボランティアワーカーはその場に立ち会ったりはせず、知らぬ間に行われております。あのイヌはどこへ行ったの?と職員に聞き、人差し指で天を指すジェスチャーをされたのであれば、もうこの世にはおりません。ある程度ボランティアをしていればイヤでも気付いてしまう事なので、その現実を受け止められる自信のない方は午前中をお勧めしております。

ボランティア先での風景
子犬のおりを掃除中 ボランティア団体スタッフの方と 仕事風景


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